ベトナムは対外的に開放的な経済政策を行っている特性上、外部環境からのリスクや課題はベトナム経済に大きな影響を与えている。これまで、ベトナム政府の取り組みとともに、ベトナムの企業も国の経済回復において欠かせない重要な役割を果たしてきた。今年9月の台風「ヤギ」の深刻な影響を乗り越えた結果、2024年第3四半期の国内総生産(GDP)は前年同期比で7.4%増加し、年初からの9カ月間の成長率は6.82%に達した。
このような経済の改善傾向から、2024年通年のGDP成長率が約7%に達するとの期待が高まっている。2024年初めの3四半期におけるベトナム経済の状況は、様々な指標が明確に改善され、回復フェーズへと移行していることを示すポジティブな兆候が見られる。
ベトナム統計総局によれば、2024年1月~9月のGDP成長率は6.82%であり、前年同期と比較してかなり高い水準となっている。農業、工業、サービスの3分野全てで良好な成長が見られ、経済構造も引き続きポジティブにシフトしている。輸出も大幅に増加し、貿易黒字が大きく、経常収支の維持に貢献している。
輸出額は15.4%、輸入額は17.3%増加し、貿易黒字は推定で208億ドルに達した。サービスや観光分野も強力に回復しており、2024年1月~9月の外国人観光客数は1,270万人を超え、前年比で43.0%増加している。注目すべき点として、企業心理が大きく改善しており、成長見通しも控えめなシナリオからよりポジティブなシナリオへと移行している。
最近のマクロ経済の見通しが比較的良好であることが、企業のポジティブな評価を支え、市場の回復と経済の加速を強化している。この回復とポジティブな変化には、ベトナムのトップ500企業や各産業を牽引する「リーダー企業」の貢献が極めて重要であり、経済の主要分野における印象的な回復を主導する役割を果たしている。